高血圧のためのカロリー管理
高血圧の管理では、減塩、野菜や果物の摂取、適正体重の維持、食事と運動の見直しが大切です。カロリー管理は、食事記録を通じて食べ方を振り返り、体重管理や食事バランスの改善に役立てやすい方法です。
GAYA Editorial Team出典
⚡ よくある悩み
- 減塩と食べすぎの見直しを同時に続けるのが難しい
- 体重管理のために食事量を調整したいが、何から始めればよいか分かりにくい
- 野菜や果物を増やしつつ、食事全体のバランスを整えるのが大変
- 外食や市販品を含む日の食事を、あとからどう振り返ればよいか迷いやすい
なぜ高血圧管理においてカロリー管理が重要なのか
高血圧の管理では、食塩摂取量の制限、野菜や果物の摂取、適正体重の維持、運動、節酒などの生活習慣の見直しが基本になります。1,2 肥満は高血圧をはじめとする生活習慣病のリスクと関係し、エネルギー摂取と消費のバランスを整えることが体重管理の土台になります。3 そのため、カロリー管理は単に数字を数えることではなく、食べすぎや食事リズムの乱れに気づき、改善点を見つけるための実用的な方法といえます。3,4,6
食事記録をつけると、いつ、どんなときに、何を、どれだけ食べたかが見えやすくなり、課題や改善点を可視化しやすくなります。4 高血糖、脂質異常、血圧高値の改善や重症化予防のためには、減量や肥満の是正が勧められており、3〜4%の緩やかな減量でも検査値の異常の改善が期待されます。4 また、高血圧では腹八分を意識し、少なくとも週1回以上は体重を確認することも勧められています。1
大切なのは、無理のない範囲で続けることです。食習慣の乱れや偏りを少しずつ見直していくことが、高血圧の予防や治療につながります。受診中の方は、食事を大きく変える前に主治医の指示に従って進めましょう。1
高血圧のためのカロリー管理を始める
始めるときは、まず今の食べ方をそのまま記録してみるのがおすすめです。食事記録は、いつ、どんなときに、どのようなものを食べ、どう感じたかを振り返るのに役立ち、課題や改善点を見つけやすくします。4 スマートフォンのヘルスケアアプリを使って記録する方法も紹介されています。4
1日の目安を考えるときは、体格や身体活動量によって必要なエネルギーが変わることを踏まえることが大切です。3 量の感覚がつかみにくい場合は、食事バランスガイドの「つ(SV)」を参考にすると、主食・副菜・主菜などを大まかに把握しやすくなります。5 高血圧の方は、食事量だけでなく、塩分の多い食べ方になっていないかも一緒に確認しましょう。1
また、完璧さより継続が重要です。最初から細かく縛りすぎるのではなく、まずは毎日の食事を残し、そこから具体的な改善目標につなげていく方が続けやすくなります。4,6 受診中の方は、食事内容の変更について主治医の指示に従ってください。1
血圧のためのマクロ栄養素と微量栄養素の管理
高血圧でまず重視したいのは食塩です。高血圧や慢性腎臓病のある方では、重症化予防のため1日6g未満の食塩摂取が勧められています。1,2 めん類のスープやだしを全部飲まない、味を確かめずに卓上調味料をかけないといった工夫も、減塩に役立ちます。1
次に意識したいのが、野菜や果物、脂肪のとり方です。高血圧の生活習慣の修正では、野菜や果物の積極的摂取、飽和脂肪酸・コレステロールの制限、多価不飽和脂肪酸や低脂肪乳製品の摂取が挙げられています。2 野菜や果物に多いカリウムは、血圧を下げる働きや、体内の余分なナトリウムの排出に役立つことが期待されています。1,7
さらに、食物繊維を増やすことも食事改善のポイントです。食物繊維は生活習慣病の予防と関連が報告されており、日本人では積極的な摂取が望まれています。8 野菜、果物、豆類、いも類、海藻、きのこに加え、主食を麦ごはん、胚芽米ごはん、全粒小麦パン、ライ麦パン、そばなどに工夫すると、食物繊維をとりやすくなります。5,8
高血圧におけるカロリー管理の一般的な課題を克服する
高血圧のための食事では、減塩だけに気を取られて、食事量や間食、飲酒などを振り返りにくくなることがあります。ですが、体重管理にはエネルギー摂取と消費のバランス改善が第一であり、間食やお酒など意識しないうちに増えやすい摂取エネルギーにも注意が必要です。3 食事記録を使うと、こうした習慣を見直しやすくなります。4
また、野菜を増やしても、調味料の使いすぎで塩分が増えることがあります。野菜は健康的な食事に欠かせませんが、ドレッシングの代わりにこしょうなどの香辛料やレモンなどの柑橘類を使う、減塩の調味料を選ぶなどの工夫が役立ちます。7 めん類のスープを飲み干さない、味を確かめずに調味料を足さないといった基本も大切です。1
続けるうえでは、厳しすぎるルールを作らないことも重要です。減量に取り組むときは、特定の食品を抜いたり極端に食事量を減らしたりするのではなく、主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい食事を基本に、具体的な行動目標を決めることが勧められています。4,5 できない日があっても、複数日で調整するくらいの柔軟さを持つと続けやすくなります。4
カロリー管理と血圧コントロールを最適化するための高度なヒント
基本ができてきたら、記録を使って長期的な傾向を見直しましょう。たとえば、欠食が多い日、夜遅い食事が続く日、野菜が不足しやすい日、汁物や調味料で塩分が増えやすい日などを把握できると、改善の優先順位が見えてきます。1,3,4,6 食生活指針でも、自分の食生活を振り返り、見直しを図ることが勧められています。6
食事全体の形を整えるには、食事バランスガイドを使って、主食・副菜・主菜・乳製品・果物の偏りを確認する方法が役立ちます。5 また、野菜を1日350g、料理では1日5〜6皿分を目安にすると、栄養素の確保や食事の質の改善につながりやすくなります。7
食事だけでなく、運動も高血圧改善の重要な柱です。高血圧の運動療法では、中等度の有酸素運動を定期的に、できれば毎日30分以上、または10分以上の運動を積み重ねて1日40分以上行うことが勧められています。2 体重確認を続けながら、食事と身体活動の両方で整えていくことが、無理のない継続につながります。1,2,3
アクションチェックリスト
避けるべきよくある間違い
よくある質問
カロリー管理は高血圧の人にどのようなメリットがありますか?+
高血圧のためにカロリー管理をしていても外食はできますか?+
1日のカロリーや塩分の目安を超えてしまった場合はどうすればいいですか?+
「減塩」のパッケージ食品は、カロリー管理において常に良い選択肢ですか?+
高血圧のためのカロリー管理において、運動はどの程度重要ですか?+
出典
- 高血圧 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 高血圧症を改善するための運動 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 肥満と健康 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 肥満・メタボリックシンドローム予防のための食事 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 食事バランスガイド — 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 食生活指針 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 野菜、食べていますか? — 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 食物繊維の必要性と健康 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
