健康状態

腎臓病(CKD)のためのカロリー管理

慢性腎臓病では、食事療法が治療の一部となり、水分・ナトリウム・カリウム・リン・たんぱく質の調整が必要になることがあります。食事記録は、自分の食生活の課題を見える化し、体重管理や食事バランスの見直しに役立ちます。

GAYA Editorial Team出典
腎臓病(CKD)のためのカロリー管理

よくある悩み

  • たんぱく質を控える必要がある一方で、減らした分を炭水化物で補う必要があり、食事の組み立てが難しいことがある。1
  • 塩分、カリウム、リンを多く含む食品を、日常の食事の中で見分けにくい。1
  • 水分や塩分の制限が必要になることがあり、普段の飲食を見直す負担が大きい。1
  • 疲労や食欲不振があると、食事の準備や記録を続けにくいことがある。1,3

🎯 重要な考慮事項

  • CKDでは食事療法の一環として、たんぱく質摂取を制限することがあり、大きく制限する場合は栄養士の監督が勧められる。1
  • ナトリウム、カリウム、リンは、医療者の指示に沿って摂取量を調整することがある。1
  • 体重管理では、年齢や体格を踏まえて適正体重を意識し、極端な食事制限は避けることが大切。2,3,5
  • 食事量を減らしすぎず、主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい食事を基本にする。1,3,4,5

腎臓病(CKD)においてカロリー管理が重要な理由

慢性腎臓病では、治療の目標の1つは腎機能低下を遅らせることで、食事療法はその一部です。治療では水分、ナトリウム、カリウムの摂取制限が勧められることがあり、たんぱく質摂取を制限することもあります。1 その一方で、極端に食事を減らすのではなく、適正体重を意識しながら、主食・主菜・副菜をそろえた食事全体のバランスを整えることが大切です。2,3,4,5 食事記録は、いつ、何を、どんな場面で食べたかを見える化し、自分の食生活の課題を振り返る助けになります。3

💡 プロのコツ

  • 食べた物と飲んだ物を記録し、欠食や間食の傾向を見直す。3,5
  • 体重はBMIなども目安にしつつ、増減の傾向を確認する。2,3
  • 主食・主菜・副菜を基本に、食事の全体像から整える。4,5

写真で記録を始める

GAYAをダウンロード
Photo food tracking with GAYA

CKDのためのカロリー管理と食事記録の始め方

始めるときは、まず医師や管理栄養士から、自分に必要な制限や注意点を確認しましょう。CKDの治療では、水分、ナトリウム、カリウム、たんぱく質、リンの管理が関わることがあります。特に食事中のたんぱく質を大きく制限する場合は、十分なアミノ酸を確保するために栄養士の監督が勧められています。1 記録を始めるときは、完璧さよりも、まず普段の食事をそのまま残すことが大切です。食事記録は、いつ、どんなときに、何を食べたか、どのように感じたかを可視化する方法として勧められています。スマートフォンのヘルスケアアプリを使う方法もあります。3 また、体重管理では極端な食事制限ではなく、続けやすい具体的な行動目標にすることが勧められます。2,3

💡 プロのコツ

  • 診察で、水分・塩分・たんぱく質・カリウム・リンについて自分への指示を確認する。1
  • 食事の時間、内容、間食や飲酒の有無も含めて記録する。2,3
  • 目標は『ご飯は1膳まで』のように、具体的で続けやすい形にする。3

CKDにおけるマクロ栄養素とミクロ栄養素の管理

CKDでは、栄養管理の中心にたんぱく質、ナトリウム、カリウム、リンがあります。毎日のたんぱく質摂取を制限すると腎機能低下をやや遅らせる可能性があり、減らした分は十分な炭水化物で補うことが勧められます。1 塩分制限は一般に有益で、心不全がある場合には特に重要です。1 カリウムは排泄が低下すると血中濃度が危険な水準まで上がることがあり、代用塩のようにカリウムが非常に多い食品や、カリウムを比較的多く含む食品のとり過ぎに注意が必要です。1 リンが高いと組織への沈着が起こる可能性があり、乳製品、レバー、豆類、ナッツ類、多くの清涼飲料水などの量に注意します。1 一般的な健康づくりでは野菜や食物繊維を十分にとることが勧められますが、CKDではカリウムやリンの指示に合わせて、種類と量を調整することが大切です。1,6,7

💡 プロのコツ

  • 主食・主菜・副菜をそろえて、食事全体のバランスを整える。4,5
  • 味つけは、食塩を増やしすぎず、こしょうなどの香辛料やレモン、減塩調味料を活用する。1,6
  • 高カリウム食品やリンの多い食品は、自己判断で極端に避けるのではなく、量と頻度を医療者の指示に合わせる。1

CKDのカロリー管理における一般的な課題の克服

CKDでは疲労、食欲不振、吐き気、体のむくみなどがみられることがあり、食事の準備や記録を続けにくい時期もあります。1 そんなときは、極端な制限に走るのではなく、主食・主菜・副菜を基本に、菓子やアルコール、間食、食事の時間などを見直すほうが続けやすい方法です。2,3,4,5 目標は『控える』のような曖昧な言い方ではなく、量や回数を具体的に決めると実践しやすくなります。3 また、できない日があっても落ち込みすぎず、複数日で調整しながら続けることが大切です。3

💡 プロのコツ

  • 欠食、遅い時間の食事、間食や飲酒の量を振り返る。2,3,5
  • 『毎日できる範囲』の目標にして、極端な食事制限は避ける。2,3
  • 食事とあわせて体調の変化もメモしておく。1,3

CKD栄養管理を継続的に成功させるためのアドバイス

長く続けるには、食事を『制限の一覧』としてではなく、定期的に振り返る習慣として扱うことが役立ちます。食事記録は課題や改善点を見える化する方法として勧められており、食生活指針でも自分の食生活を振り返って見直すことが重視されています。3,5 体重管理では、食事と運動の両方が大切で、極端なダイエットではなく、続けやすい改善を積み重ねることが基本です。2,3,4 成人では、今より少しでも多く体を動かすこと、座りっぱなしの時間を長くしすぎないことが勧められています。8 なお、野菜や食物繊維は一般的な健康づくりに役立つ一方、CKDではカリウムやリンの制限が必要な場合があるため、食品選びは個別の指示に合わせましょう。1,6,7

💡 プロのコツ

  • 定期的に記録を見返し、改善点を1つずつ決める。3,5
  • 座りっぱなしを減らし、できる範囲で身体活動を増やす。8
  • たんぱく質を大きく減らすなど食事を大きく変えるときは、栄養士の監督を受ける。1

アクションチェックリスト

診察で、水分・塩分・たんぱく質・カリウム・リンの指示を確認する。1
essential
食べた物・飲んだ物を記録して、食習慣を見える化する。3
essential
体重の増減や食事バランスを定期的に見直す。2,3,4
essential
主食・主菜・副菜をそろえた食事を基本にする。4,5
recommended
減塩を意識し、香辛料やレモン、減塩調味料を活用する。1,6
recommended
極端な食事制限ではなく、続けやすい具体的な目標を立てる。2,3
recommended
できない日があっても、複数日で調整しながら続ける。3
optional
座りっぱなしを減らし、可能な範囲で身体を動かす。8
optional

避けるべきよくある間違い

自己判断で、たんぱく質や食事量を大きく減らしすぎること。1,2,3
代用塩や高カリウム食品のとり過ぎを見落とすこと。1
リンの多い食品の量に注意しないこと。1
欠食や不規則な食事リズムを放置すること。2,5
うまくできない日があると、記録や見直しそのものをやめてしまうこと。3

よくある質問

CKDは1日のカロリーニーズにどのように影響しますか?+
1日に必要なエネルギーは、一般には基礎代謝量と身体活動レベルをもとに考えます。CKDではこれに加えて、水分、ナトリウム、カリウム、たんぱく質、リンなどの管理が関わることがあるため、自己判断で極端に増減させず、医師や管理栄養士の指示に合わせることが大切です。1,2
GAYAでカリウムやリンを記録できますか?+
CKDでは、カリウムやリンの管理が重要です。使っている記録アプリや方法でこれらを確認できるかを見直し、難しい場合でも、まずは食事内容そのものを記録して、食生活を振り返る材料にすると役立ちます。1,3
カロリーや水分の記録を1日忘れてしまったらどうすればいいですか?+
記録できない日があっても、落ち込みすぎず、次の食事から再開して大丈夫です。続けやすい形で記録を戻し、複数日で調整しながら続けることが勧められます。3
CKDで完全に避けるべき特定の食品はありますか?+
一律に同じ食品を完全禁止と考えるより、まずは医療者から指示された制限内容に合わせることが大切です。一般に、ナトリウム、カリウム、リンの多い食品は制限対象になりやすく、代用塩のようにカリウムが非常に多い食品や、乳製品、レバー、豆類、ナッツ類、多くの清涼飲料水などは量に注意が必要です。1
水分制限がある中で、どのように管理すればよいですか?+
CKDでは、水分制限が必要になることがあります。まずは飲み物だけでなく、毎日の飲食を記録して、自分に指示された量を守ることが基本です。あわせて、塩分のとり過ぎを見直すことも役立ちます。1,3
CKDがある場合、ケトジェニックダイエットやインターミッテントファスティングなどの強い食事制限を試してもよいですか?+
CKDでは食事療法が治療の一部で、たんぱく質、水分、ナトリウム、カリウム、リンの管理が関わることがあります。大きく食事を変える前や、たんぱく質を強く制限するような方法を試す前は、自己判断ではなく、医師や管理栄養士に相談しながら進めるのが大切です。1,3

出典

  1. 慢性腎臓病 — MSDマニュアル家庭版
  2. 肥満と健康 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
  3. 肥満・メタボリックシンドローム予防のための食事 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
  4. 食事バランスガイド — 厚生労働省 e-ヘルスネット
  5. 食生活指針 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
  6. 野菜、食べていますか? — 厚生労働省 e-ヘルスネット
  7. 食物繊維の必要性と健康 — 厚生労働省 e-ヘルスネット
  8. 成人を対象にした身体活動指針 — 厚生労働省 e-ヘルスネット

写真で記録を始める

GAYAをダウンロード
Photo food tracking with GAYA

関連ガイド